農園たより

阿智野菜通信  No.102(2013.1.1)

 

 

明けましておめでとうございます。お正月、如何お過ごしでしょうか。

 

全国的にもそうでしたが、こちらも12月に入ってすぐに厳しい冬が来てしまいました。いつもの年であれば村内にある三ヶ所のスキー場は、年内にはあまり雪が降らず、降雪機を使って雪を降らそうとしても温度が下がらず、年末のオープンができるかどうか四苦八苦しているのですが、今シーズンはたっぷりと天然雪が降り、予定通りに開くことができました。

山の上のスキー場だけでなく里も何度も雪に見舞われ、先月の屋外での農作業はあまりできませんでした。特に計算外だったのは、12月に収穫する予定の露地栽培の葉物類が雪で潰され、更に上に乗った融けない雪で傷んでしまいあまり収穫できなかった事です。

そのため、仕方なく1月のセット用にハウスで作っている葉物を少し早どりしてきましたが、残りが少なくなってきました。漬物もあまりの寒さに漬け込む機会を逸してしまい、未だ漬けることが出来ていませんので、セットに入れることが出来ないと思います。

 

野菜の発送も残すところあと一ヶ月になりました。1月の配送日について、金曜着の一部の方には日曜着に変更させていただきましたので、よろしくお願いします。今月のセットは、先月と大体同じような内容で、大根、キャベツ、人参、じゃが芋、玉ねぎなど保存しているものが中心になります。ハウスの葉物類は、先月に先取りしてしまったために、後半は無くなってしまいます。

その代わりという訳ではありませんが、夏の間に作っておいたトマトピューレの瓶詰めが入ります。材料はトマトだけで塩は加えていません。長期保存できますので、直ぐに使わなくても大丈夫です。

 

今月の出荷が終われば、またすぐに来季に向けての種まきが始まります。今月の終わりには育苗ハウスに設置した温床に玉レタス、サニーレタスから播き始め、2月からはキャベツ、ブロッコリー、白菜など、3月になったらトマトやナスなどの夏野菜の種を播いていきます。

 

今季は通信の発行をサボってしまいました。来季は例年通り月に一回は通信を発行していきたいと思っています。

また、インターネットを活用して色々やっています。

ブログとツイッターで『阿智村有機農業日記』というのを書いています。ブログは阿智村と有機農業の事を中心に、ツイッターは社会や政治について硬い表現をしています。ブログもツイッターも検索すれば見ることが出来ますので、インターネットをやられている方は気が向いたら見てみて下さい。本名でフェイスブックもやっているのですが、こちらは地域作りの道具として使っていて、ご近所の知り合いとやり取りをしています。

 

自公に政権が代わって、この社会は一体どうなってしまうのだろうかという心配が大きいのですが、負けない地域を作ることから始めることが未来を切り開くことになるのだということを確信しています。

今年も仲間と被災地に届ける米を作り、農業を選んだ若い人たちと共に田畑を耕していくことになると思いますが、その輪は毎年少しずつ大きくなり、地域の未来を担う主体が育っている事を心強く感じます。

 

2月から5月までの四ヶ月間は発送をお休みさせて頂き、再開は5月下旬か6月からになります。また事前に配送の再開についてご案内させていただきますのでよろしくお願いします。今季もありがとうございました。

阿智野菜通信  No.101201212.27

 

今年ももう終わるというのにすっかり通信の発行をサボってしまっていました。お詫び致します。

 

あっという間に一年がすんでしまいました。

今年はまだ冬のうちに、有機農業をやるために家族と共に阿智村に移住された方を研修生に迎えました。二年後の独立を目指して、この一年マンツーマンで農作業をしてきました。家族も含めて、農業で食べていくためには、技術の習得にとどまらず、販売先を開拓し、経営についても学ばなければならず大変だと思います。人生の半ばで生き方を変えた人に寄り添って来た一年でした。

 

また、今年も被災地に届ける米を仲間たちと作り、今月の初めに村内外から寄せられた物資と共に被災地に届けてきました。今年の届先は福島南相馬のしょうがい者施設でした。

南相馬市の米の作付は、去年と今年放射能の関係で禁止されています。来年は再開されるようですが、山側の地帯は放射能の数値が高く、海沿いは放射能のレベルは平常値なものの、津波の被害と地盤沈下が酷く、見た限りでは来春からの米の作付は無理のように見えました。庭になっている柿もまだ食べることができず、米と一緒に持っていった柿や林檎も喜んでもらえました。

南相馬市でも原発に近い小高区は、先ごろ避難区域から解除されたばかりで、まだ昼間しか立ち入りが認められておらず、私たちが行った時には人影は全くなく、地震で潰れた家の片付けにも手がついておらず、3・11から時間が止まっているようでした。

南相馬の方と話をする中で、来年も支援米作りは続けることになりました。

 

今期のセット野菜の発送もあとひと月を残すばかりとなりました。

露地の野菜は、今月降った雪とその後の超低温のダメージが大きく、これからは、保存してある野菜と加工品になります。

白い粉は小麦粉です。中力ですので、天ぷらとかクッキーなどのお菓子用です。少しフスマが混じっていますので、香りが高いと思います。

来月は夏に作ったトマトピューレが入ります。塩も入っておらず、トマト100パーセントです。

漬物は、まだ漬けていません。間に合えば来月中旬に白菜が入りますが、あまりに寒く、漬けても水が上がる前に凍ってしまいそうで漬けるのを躊躇しています。

あと、丸いカブのような物は毎年作っている辛味大根です。少しずつ薬味程度の量をおろしてお使いください。保存は、ラップに包んで冷蔵庫に。

 

この一年も本当に有難うございました。

皆様にとって来年が今年よりも少しでも良い年になりますように。

阿智野菜便り №99(2012.1.10)

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今年もよろしくお願いいたします。
去年は3月11日に東日本大震災があって大変な年になりました。
私は今年還暦を迎えますが、60年近い人生の中ではいろいろなことがありました。
しかし、去年の3月11日に起きた震災と、その後の福島原発の三度にわたる爆発は、私の人生の中で最大の事件でした。一時に2万人の死者・行方不明者を出した津波震災と、広範で深刻な放射能の拡散という事態を招いた原発の事故は、日本の社会全体でも戦後最悪にして最大の出来事だと思います。

去年の秋に支援米を届けに行った時に、三陸の魚港が機能を回復し、産業が復興して、そこに住んでいる人の生活が再建するまでには長い時間がかかると感じました。社会の総力をあげて、ヒト、モノ、カネを集中させなければ復興はかなわないと感じました。見た限りでは復興の動きは止まっていて、被災地では政治が機能していないようでした。

また、放射能に汚れたふる里を離れた人たちが戻れるのはいつになるのでしょうか。仮に除染がある程度の効果をあげたとしても、高汚染地帯は、私のような中高年では生きている間にはもう戻れないかもしれません。

食品の放射能汚染は政府のまずい対応で、風評被害と実害の区別がつかない状況です。食の放射能汚染への心配がひろがる中で、信頼できない行政に頼らずに市民が自分たちの手で放射能を測定する動きが全国化しています。私の地元でも市民の有志がお金を出し合って放射能測定器を買い、年末から測定が始まりました。地元産の農産物や、スーパーで販売している魚などの測定をしています。私も会員の放射能測定伊那谷市民ネットワークhttp://rm-ina.net/では測定結果を公表していますので、インターネットが出来る環境にある方は見ることができます。
また、県が行なっている放射能検査の結果についてもHPhttp://www.pref.nagano.lg.jp/nousei/nousei/housyanou/housyasen3.htm上で公開されています。検出限界は10~20ベクレル/kgです。

長野県は軽井沢など群馬県と境を接する東信の一部に福島の放射能が降って、放射能要注意地域の17都県に入ってしまいました。
しかし、長野県は南北に長く、ここ下伊那は東信とは大分離れているので、幸いなことに放射能は殆ど降りませんでした。東にある南アルプスが盾になってくれたようです。
福島原発の爆発前は、ここから100キロ圏の浜岡原発が、東海地震と老朽化のため一番危ないと言われていましたが、菅元総理の功績で運転を停止中です。

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被災地以外では、放射能のことを気にしなければ、もう震災のことを過去の出来事として生活していくことが出来るでしょう。
しかし、自覚するにせよ、しないにせよ、社会は3・11で変わってしまったのだと思います。というか、地震津波災害と原発の爆発は、それまで日本の社会で進行していた危機が表面化したと言えるのかもしれません。
中央と地方のいびつな関係、大事故を起こせば深刻な被害を及ぼす原発の電気に依存していた私たちの生活の危うさ・・・・。
食べ物や電気を供給して中央を支えていた地方が、とりわけ今回のことでは東北の沿岸部が地域崩壊の危機にあってもなお、中央はそのことに無自覚で有り続ける鈍感さには、地方に住んでいる者としては驚きです。
東京では、原発の是非を問う住民投票がすすめられているそうですが、都民の無関心で署名がなかなか集まらずに苦戦しているそうです。喉元過ぎれば熱さを忘れてしまうのでしょうか。もうこうなったら、石原知事にオリンピックではなく、原発の誘致をぶち上げてもらって、都民の目を覚ましてもらうしかないかなどと思ってしまいます。

それでも、社会の転換期を察した人たちの都会から田舎への流れは3・11以降大きくなってきたようです。私たち家族がチェルノブイリ原発の爆発のあと、都会から田舎を目指したように、今、阿智村は二十代、三十代の移住ラッシュです。今年になってから一家族が有機農業を始めるために移住し、現在あと二組が移住相談の継続中です。

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今シーズンのセット野菜は今月で終了します。
今シーズンは農作業に専念できず、漬物を漬けることができませんでした。また、1月にセットに入れるつもりだった葉物野菜もハウス内にまくことができませんでした。そのために今月は保存野菜が中心になります。あと、キビか花豆が入ります。キビは少量をお米に混ぜて炊いてください。花豆は一晩水に漬けないで煮ることができます。

最近の野菜の味について薄くなったという声がありました。普段食べていて、味が違ってきたようには感じられませんでしたが、もし、薄くなったということであれば、その理由は肥料分を極力控えて栽培するようになったことが原因の一つかなと思い当たります。来シーズンは味の出やすい肥料を使うなど、少し工夫したいと思います。

来シーズンの開始は、いつもと同じに6月最初からにしたいと思います。5月になったらご案内を送らせていただきたいと思いますのでよろしくお願いします。
今シーズンもありがとうございました。

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