有機栽培です

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■肥料について

畑で使う肥料は、牛糞堆肥を主に使い、補助的に鶏糞と、カルシウム分とミネラル分の補給のために貝化石やかきがらを使っています。
 牛糞堆肥は,阿智村の肉牛や乳牛の農家が集まって堆肥センターを作り、90日かかって発酵させた<あちいきいき堆肥>と、大鹿村時代から付き合いがある飯田市の塩沢牧場の堆肥を使っています。
 鶏糞は、私と同じくらいの時期に近くの阿南町に移り住んで、平飼いの自然養鶏で暮らしを立てている「みたぼら農園」さんからもらっていますが、間に合わないときは、一部市販の発酵鶏糞を使います。
 
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化学農薬や化学肥料を使わず、有機質だけで作った野菜は安全だといわれていますが、例え有機栽培であっても限度を超えた肥料の使用は、土壌や河川の汚染を引き起こす原因になりかねません。必要以上の肥料分を蓄えた野菜は、病気や虫を呼び、人間の体にとってもいいものではありません。環境を守るはずの有機農業が、逆に環境に負荷を与えるようでは本末転倒です。
 
今、私の栽培方法の指針にしているのは、<低栄養成長型有機農業>です。<低栄養成長型有機農業>とは、「作物に必要な栄養分はかなり少なくても、それを使いまわしながら作物自体が自律的に成長する」というものです。
 
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私も最初は肥料をたくさん入れて大きく立派な野菜ができると喜んでいましたが、作物は肥料で作るのではなく、土で作るものだということが経験の中でわかってからは、作物にとって有用な微生物が増えるにはどうすればいいのか、ということも考えるようになりました。まだ自分の栽培方法は確立できていませんが、出来るだけ動物性の肥料の使用を少なくして、少しの肥料分の投入で有用微生物がきちんと仕事をしてくれる土作りを目指します。

勘に頼る施肥は、長く有機農業を続けてきているので、それほど大きく外れることはなくなりました。作物の出来、不出来は施肥の失敗よりも、天候の読み違いによることの方が多く、予想を超えた温度の変化や、雨量によってもたらされることが多いようです。
ただ、勘のみにたよるやり方は次の世代に継承できるものではないので、阿智村の有機農産物を販売するグループで土壌分析キット(Dr,ソイル)を購入して、年に一回は自分の圃場の土の状態を、数値化してきちんと見るようにしています。


■有機JASについて

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当農園はJAS法による有機認証は取っていません。その理由を以下に記しますのでお読みください。

2000年、有機農産物の日本農林規格(有機JAS)制定され、有機農産物の定義が法律によって規定されました。それ以降は登録認定機関による認証を受け、有機JASマークの交付を受けないと、生産者が特定の消費者との間で「提携」という形で行っている取り引きの形態を除き、「有機農産物」や「オーガニック」という言葉を付けて販売することができなくなりました。

有機JASが制定される前は、有機農産物は高値で取引されるということで、市場には「有機」の名をつけたものがあふれていました。少しばかりの有機肥料を使っただけか、あるいは全く使っていなくても出荷箱に「有機」と印刷して出荷する生産者がいたことも事実です。

こうした生産、流通、消費をつらぬく混乱を解消するためと、もう一つは「有機農産物」の輸入を促進するために一定の基準を作らなくてはならなくなり、有機JASは制定されたのだと思います。

市場出荷の農産物を食べている消費者は、自分が口にするものが畑でどんなやり方で作られているのかを知る由がありません。私は、はるか遠くにお互い離れてしまった生産者と消費者の距離を少しでも縮めたいと思っています。

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有機JAS法は制定される前、私の加入している日本有機農業研究会の中で、法律の制定と内容をめぐって喧々轟々の議論がありました。日本有機農業研究会としては法律で有機農産物を規定するのは反対であり、有機JAS法は中身を見ても緩いものであり、基準としては不完全でもあるということで、国際有機農業連合(IFOAM)の基礎基準を下敷きに、1988年に会として決めた「有機農産物の定義」の考えも取り入れながら、2000年に「有機農業に関する基礎基準」を決めました。

私は、有機JASではなく、この「有機農業に関する基礎基準」を参考に野菜を作っています。もちろん、化学的に合成された農薬や肥料は初めから使っていません。

有機認証が不完全で、問題があるものだとしても、手間も費用もそれほどかからないものであれば、取ってもいいかなと思います。エコファーマーの資格は、手間も費用もかからず、地域の農家が取り組んだので私も取りました。しかし、有機認証の手続きにかかる手間と費用は、多品種少量生産で、しかも小さな圃場を何枚も耕作する小規模農家にとっては、大きな負担になります。それを毎年行っていかなければなりません。費用を農産物の価格に上乗せすることは難しく、実質的には大規模農家にしか取得できないものになっています。そのため私は今のところ取得するつもりはありませんし、負担能力もありません。

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